島一周 &夜のディープ宮之浦にさ迷う [九州編その2]
2010年6月4日 金曜日 209日目
パン屋、豆腐屋の朝は早い。でも酔いどれの朝は遅い。
飲んだくれたシゲとヨッシーは8時まで目が覚めなかった。朝ごはんにラーメンを作って食べ、今日は1日観光&視察に回る。あ、ちなみにシゲは今日も仕事のスケジュールを変更して屋久島に泊まることになった。つまり、また今夜も飲んだくれ人生まっしぐら決定である。
テント等はそのままにして、車でまず宮之浦に行く。シゲと少なからず交流のあるダイビングサービスのエバーブルーに立ち寄り、ランドアースのパンフレットを店頭に置いてもらう。ヨッシーの立場が微妙だが、「付き添いです、あはは」、と申し上げておく。
マネージャーの川原氏と面談。
その後、ふるさと市場の食堂で日替わり定食のランチ。シゲの大の仲良しという島の若者2人と今夜飲むことが決定した。飲んだくれアゲイン。
夜まで時間があるので、島一周しようということで、ヨッシーのリクエストにより、反時計周りでお願いする。自転車で回るときは時計周りにするから、せっかくなら違う方向からの景色も見てみたかったので。
西部林道と呼ばれる区間では、鹿や猿が車のそばまでやってくる。ほとんど逃げようともしないのは、やってはいけないことになっている餌を観光客が与えるからであろう。
大川(おおこ)の滝を見聞。
千尋の滝は60mだが、ここは落差88mと高い。しかし迫力はやっぱり千尋に軍配が上がりそうである。
シゲのリクエストでまたしても海中温泉に入浴。やっぱここはワイルドでええわ。またしても麦藁のおっちゃんと会う。40年前だかに、屋久島に住み着いたという人で、いろんなことを詳しく知っている。
4時に温泉を出て、あわてて春田浜までもどらんといかん。運転していたシゲが、電話を何件か入れたいから代わって、というので電話を受け取ろうとしたら、「違う!運転じゃ」、と言われる。それもそうじゃな。
春田浜でテント類を大急ぎで撤収。すぐに安房港まで行ってこんどは自転車を積む。軽だがワゴンだったので、自転車の前輪タイヤを外したらぎりぎり入った。
それから待ち合わせの宮之浦港に向かい、港そばのあずまやの下に全部の荷物を降ろしたら、シゲはレンタカーを返しに行った。
さて、これでヨッシーはスゴロクでいえば降り出しに戻ったわけである。シゲは明日の朝のトッピーで鹿児島向けて帰るから、残されたヨッシーは宮之浦からまた島一周再スタートの刑が決まった。まあええけどね。
ショボショボ雨が降り出した。6時過ぎにシゲのマブダチ、モッチョムさん(仮名)42歳と黒海くん(仮名)30歳と合流。
早速モッチョムさんのいきつけのお店に移動。いきなりでてきたお刺身に感動!首折れサバも乗っている。首折れサバとは屋久島の名物で、捕れた時の鮮度を保つため、首を折って絞めるやりかたからきている。
脂のってウマー。
それからもうまいものが出て、飲み物も焼酎に変わって適当な時間に一次会終了~。
いやーモッチョムさんも黒海くんも、適当な人生を送ってきたヨッシーを受け入れてくれて、とても楽しい。
そのまま自動的に次のお店になだれ込む。ここは女の子のいるお店ではないのか!おー、クラブというかラウンジみたいなところ。となりに座ったシズカはさばけた女の子で話していて面白かった。
もうそーとー飲んだあとで、三次会突入~!
へろへろでカラオケ店に突入。モッチョムさんもカラオケうまい。果てしなく歌いまくり、深夜1時ごろお開き。気がついたらさっきのあずまやにシゲといて、すぐに寝袋に入って寝た。
走行 0キロ 出費 520円 (ランチ、海中温泉)
シドッチ~安房 シゲ襲来の巻 [九州編その2]
2010年6月3日 木曜日 208日目
晴れ。種子島からのトッピーが安房に着くのは1時過ぎだというので、ここを11時過ぎに出ればいい。
しかしすることもないので少しずつ片付けを始めたら、奴らがそばまでやって来たのに気がついた。
猿。
3匹が道の真ん中からこちらを伺っている。昨日テントを置いたまま海中温泉にいったけど、その時猿に食料などやれれなくて良かった。ここは早々に引き上げることにして、早めに荷造りして10時にシドッチ記念碑を出発した。
鹿も多いが猿も多い。人里もなにも関係なく出てくる。
県道77を安房方面に戻る。千尋の滝に行くために通れなかった区間を走れるから結果オーライか。
山河(やまんこ)公園発見。
こんな大きくてきれいな公園があったとは気がつかなかった。公園奥には山河湧水という涌き水がある。名水100選である。
ちょいといただくとこれがウマイ!無味無臭のすっきりした味。何杯でもおかわりできる。
次はトローキの滝。轟がなまってトローキになったとは、赤ちゃん言葉みたい。沖縄の方言や土地の名前も、赤ちゃん言葉っぽい成り立ちのものが多い。
この滝は海に直接流れ落ちているだけあって迫力があった。
寄り道しながら安房港に12時頃到着。トッピーの待合でシゲを待ちながら、メール受信とブログ更新を少しする。
シゲ到着。
シゲの知り合いの山岳ガイド、旅楽(たびら)たくや君と合流してランチに行く。
張り込んで1000円のAランチをいただく。肉・魚・海老フリャーのついた豪華セットである。まともなご飯は久しぶりだ。
たくやくんとシゲは、屋久島のアウトドアビジネス動向などについて情報交換していた。
ランチの店の斜めむかいにオープン予定のモスバーガー。なんだかちょっとデザインが違うような気もするが、ホントにモスバーガーが出来るんであろうか。店内改装中であった。
食後、たくやくんの知り合いのレンタカー屋でシゲが車を借りた。自転車はトッピー乗り場に置いたまま、海中温泉方面に走る。途中フォーマサンヒロに顔を出してから温泉に入る。
今日は時間が前より遅いからか、観光客が大勢で、女性の入浴もいた!混浴ヨッシャー!
女性はバスタオルやパレオを着てもいいことになっとる。たまたま居合わせたフランス人男2人連れと片言の日本語と英語のちゃんぽんで、裸のお付き合いをしてみた。隣で湯舟に入っていた麦藁帽子のおっちゃんは、この温泉の管理人だそうだ。自分のことを、温泉マネージャーと説明していた。さらに冗談のつもりで「わしはホンマはネパール人じゃ」、とか言ってたが、フレンチ2人は意味が分からずお互い顔を見合わせてた。
おっちゃん、ジョークのセンスがナッシングでっせ。
足湯に浸かってる若い女の子3人組などもいて、今日はたいそうな繁盛ぶりである。
5時過ぎまで入浴し、安房の春田浜まで戻る。車があるとピューと好きなところに行ける。
浜にテントを2つ張って、シゲとビールで乾杯。
7時半ごろ、20分歩いて安房の街まで出る。ここでシゲの知り合い山ガイド達と飲みに行く約束になっておるそうだ。シゲは屋久島でもかなり顔が広い。
8時に三歩館という洒落たお店に入る。ガイドのアイダくん一家と山岳太郎くん。なんだか盛り上がって楽しい!(いつもそうやけど)
10時過ぎに例の銀月に移動。シゲはここの鍋焼きうどんを食うために屋久島に来たようなもんなのである。そのくらいオススメなんである。
昔懐かしいようなアルミの鍋で出てくる。うどんはやわやわで歯ごたえなど無いに等しいくらいなんだが、なんでかわからんがウマイ。不思議な味。
あとから来た客が鍋焼きうどんを注文していたが、もう売り切れました、と言われていた。え?開店10時でいま10時20分なんやけど~。わしらの注文した4つで最後やったん?オソルベシ銀月。
12時近くまでさらに飲んでから解散。またしてもシゲと2人して春田浜まで真っ暗な中歩いて帰り、テント前でさらに少し飲んで午前1時就寝。
走行 19キロ 出費 1390円(コーラ、Aランチ、発泡酒、海中温泉)
シドッチ~海中温泉~シドッチ [九州編その2]
2010年6月2日 水曜日 207日目
昨夜半から雨。降り始めの感じが夕立っぽかったからすぐやむかなと思ったが、そのまま本降りになってテントに少し浸水した。
朝方明るくなってから確認したら、貴重品や携帯電話などが入っているフロントバッグに雨水がかかり、地図が少し濡れてしまった。九州沖縄編を使ってるんだが、まだこれから鹿児島熊本宮崎大分長崎北九州と廻らなければならないからこの先のほうが長いくらいである。これからはビニール袋に入れてちゃんと保管しよう。
午前中雨は降ったり止んだりで、シドッチの前でじっとテントを張って動かなかった。午後から雨が上がったので、今日はもうこのままここに連泊することにする。すぐ先の平内海中温泉まで日帰り入浴に行くことにする。
テントなどそのままにして、風呂の道具とかだけ持って自転車で移動。6キロ先の温泉に12時半ごろ到着。
干潮時間の前後だけ入ることのできる温泉で、ちょうどこの時間が入れることは観光案内所で確認していたのだ。
ここは混浴。ついたても脱衣所もなにもなし。湯舟!以上!という潔さがいい。女性が入っていたらもっといい。
しかし残念ながらこのときは無人だった。入口で協力金を払って入場。看板にあるように、ここは古く400年前から集落の温泉として守られてきた歴史がある。岩をノミで削って作った正に手づくり温泉。
3つの湯舟と1つの足湯がある。真ん中が一番熱く、左右が浅くて若干ぬるい。もちろんヨッシーは大人なので、一番熱い真ん中に入る。
入浴中の目線の先に海の波がうねっている姿が目に入り、野趣満点である。お湯は透明で少し硫黄臭がする。熱いといっても尾之間温泉の比ではない。だから玉は煮えない。
2時半まで粘って入浴したが、結局だれもやってこなかった。
ちょっとのぼせ気味で階段を上がると、入れ代わりに若い目の女性が2人温泉におりていった。ははーん、ヨッシーが出るのをまっておったか!次はそーっと隠れるように湯舟に沈んでおこう。
シドッチまでの帰りに酒屋でビールと豆腐を買う。
帰りはなるたけ汗をかかないように、ゆっくりのんびりと自転車を漕いだ。
天気は持ち直したようで、明日からまた先に進めそうだ。
そこにランドアースのボス、シゲから電話。
「おにいちゃん(シゲはヨッシーをこう呼ぶ)、どこにおっとね?いま種子島で仕事やけど明日時間あるから屋久島行くから遊ぼ。安房までトッピー(高速船)で行くから港で会おうね」。
うーむ、逆戻りせんといかんようである。しかし安房までならたいした距離ではない。明日の出発も遅い目でいいことになった。
走行 13キロ 出費 600円 (豆腐、発泡酒、コーラ、海中温泉)
空港(ライハ)~尾之間(シドッチ) [九州編その2]
2010年6月1日 火曜日 206日目
三泊も有料の宿に泊まってしまったので、そろそろ速やかに屋久島一周の旅に出ないといかん。
荷物をまとめてライダーハウスを10時に出発。ニッシーやハウスのおねいさんが見送ってくれる。
県道77号線を時計周りに進む。すぐに枕状溶岩なる観光スポットに立ち寄るが、どれがそうなのかようわからん?多分これ、ってのを写真に撮った。
お昼頃、安房(あんぼう)に到着。宮之浦に次ぐ?屋久島の都会である。港のAコープで弁当買って食う。
すぐそばのでみずのガジュマル。看板には、一昔前はこのあたりは鬱蒼とした森で昼なお暗かったそうだが、今からは想像できない。
安房川沿いにぷらぷら走ると、如竹さんなるお坊さんのお墓があった。とんでもなく偉い人で、亡くなったあとも安房が栄えるようにこの地に埋葬するよう言い残していたそうである。
その道沿いにあった!銀月。シゲお勧めの鍋焼きうどんが食べられるが、開店が夜10時ということなのでヨッシーは食べられるタイミングがあるだろうか?
安房を離れ、77号の坂道を登っていると、屋久杉の工芸店があった。ヨッシーの財力ではなにも買えないかもしれないが、良いものを見るのは大切だ。
さらに走ると魅力的な名前の川があった。
焼酎川。水の代わりに焼酎が流れていたら、なんて素敵だろうか。
麦生の集落手前にある、ヒュッテ・フォーマサンヒロに立ち寄る。ランドアースのシゲ情報では、ここの女房のルミはシゲのシーカヤックの弟子ということである。
アポなしでいきなりだったのにも関わらず、楽しくお話しさせていただき、別れ際にナンと!ビールを2本差し入れて下さった。発泡酒ではない、本物のビールである。しかもプレミアムとかラベルに書いてある。ありがたや。すぐにエコ冷庫蔵に入れる。
ブラボー、フォーマサンヒロ!
麦生からすこし行くと千尋の滝(せんぴろのたき)の案内看板発見。この滝の写真は観光案内などにも必ず出てくるので、ヨッシーも前から見知っていた。
地図読みで標高300mくらいまで上がるから、気合いが必要である。
てまえにある龍神の滝をまず見る。
かなり手ごわい上りで、県道から結局1時間で千尋の滝に到着。
一枚岩の上から60m落差の滝である。なかなかにスバラカシキ眺めである。できたらあの滝の真下まで行ってみたいが、道はあるんだろうか?
滝からの帰り道、雨が降り出した。
樹木の下で雨宿り。20分くらいすると雨が弱くなった。行く手の尾之間(おのあいだ)方面の空は少し明るい。たぶんこの雨はここらあたりだけで、尾之間あたりは降ってないと予想して走る。
ビンゴ!おのあいだは雨降った形跡も無い。温泉に直行~。
入浴料200円。ここのお湯は熱いので有名だ。長湯すると、男は〇〇玉が煮えるくらいである、と言い伝えられている。女はどこが煮えるのか?今後の調査に期待する。
湯舟でニッシーと再会。
さあ、もう風呂を出ると5時前になっている。宿泊地を早く決めんといかん。
尾之間の先にシドッチ神父の記念碑発見。なんとなーく勘が働き、岬の端までいってみたら好ロケーションである。宿泊地決定!それと同時にビールプシュー!
ところでシドッチ神父は、日本がまだ鎖国していた時代、ローマ法王の命で日本にキリスト教伝道のため遣わされ、法を侵してここ屋久島に上陸した人。ちょんまげに刀を帯びたいで立ちは異様であったそうだが、なんとか日本に溶け込もうとした彼なりの工夫であったのかもしれない。
カレーにハンバーグを入れて食す。ラジオの予報
では今夜から雨。
走行 47キロ 出費 3423円 (ライダーハウス3泊、豆腐、ハンバーグ、発泡酒)
ライダーハウス ブログ作業の一日 [九州編その2]
2010年5月31日 月曜日 205日目
ライダーハウス連泊中。
縦走登山中はもちろん携帯圏外だから日記の更新もできなかったわけで、貯まっているやつを書かねばならんのだが、昨日はマンガ、風呂、ワインで一日が終わった。
さすがにほったらかしには出来ないので、今日は朝からひたすらブログ書きとそれをネットにアップする作業に費やす。
ライダーハウスは屋久島空港の近くなので、ウィルコム圏内なんだけど、なぜか繋がりにくい。空港の交差点まで歩いて行くと、やっとなんとか入る。
途中買い物と郵便局のため外出。
5時までブログの作業を繰り返し、一段落したので風呂に入る。家庭用のお風呂なので、一人ずつ交代で入るシステム。風呂では必ず歌をうたう。幸せになる70の法則に、シャワーを浴びながら鼻歌を唄う、という項目があったと思う。幸運になるかはわからんが、幸せな気分にはなれる。
自炊してニッシーや長期滞在7ヶ月の神尾くん、写真家のウッティくんなどと飲みながら話しする。
走行 6キロ 出費 1205円 (豆腐、発泡酒、焼酎)
ライダーハウス マンガ&ワインの日 [九州編その2]
2010年5月30日 日曜日 204日目
あー、腰が痛い、肩が痛いと思いながら目覚める。山小屋のくせで、5時代に目が開く。
このライダーハウスとまりぎは、持ち込みテントを張って泊まれば1泊800円である。室内の休憩所やテレビ、備え付けのマンガなどが読み放題。屋外のキッチンには鍋やフライパンなど調理器具も備えてある。
しかしヨッシーがここを利用する大きな目的の一つは、洗濯機が無料で使えることである。もう一つはお風呂があること。
コインランドリーで洗濯すると、乾燥まで500円くらい必要だし、温泉も300円くらいはかかる。それならここに泊まればどちらも満足できる上に快適に過ごせるのだ。
朝からマンガを読む。
小山ゆうの、あずみ。
あんまり興味なかったからちゃんと読んだことなかった。映画ではたしか上戸彩があずみ役をやってたと思う。マンガをちゃんと読むと、上戸彩はミスキャストじゃないか?あずみは青い目をしているので異国人の血が混じっとる設定だが、彩はどこから見てもバリバリ日本人やし。
昼はラーメン食って、またあずみ。
4時に25巻まで読み終え、近くのスーパーまで買い出しに行く。Some's サムズという、ホームセンターにお酒と食品コーナーが加わったようなお店。生鮮ものはあんまり無いが、そこそこ安い。一番ありがたいのは、冷やす氷がもらえること。ヨッシーの無電源エコ冷庫蔵がフルに活躍できる。ビールもワインもバッチシ冷やせる。
そう、ワインを買いました。昨日の豚テキの残りとともにいただく。
それからカレーも作って今日は豪華だ~。
いよいよ佐野さんからいただいたガスボンベに切り替える日が来た。
長らくお世話になりました。合掌。
走行 2キロ 出費 1351円(豆腐、ふりかけ、えのき、ワイン、発泡酒)