縦走登山2日目 赤い縄文杉&消えた20人登山客? [九州編その2]
2010年5月27日 木曜日 201日目
山小屋の朝は早い。みなさん3時頃から起きはじめ、4時には出発していく。ヨッシーも朝焼けの縄文杉を見るため、5時に小屋を出た。
宮之浦港観光案内のセツ子さんから、朝焼けに赤く染まる縄文杉はなかなか見られないと聞いていたので、天候の安定しているこの数日はチャンスである、と思っていたのだ。
昨日の疲れが残っていて、肩も足も腰も痛い。よろよろやけど、ヘッドランプの明かりをたよりに、なんとか徒歩10分の縄文杉に到着。
夜明け前の空が青いのは何故なんだろう。
朝日が昇る方向も、撮ってみた。
徐々に赤くそまっていく縄文杉。
縄文杉の前で、1時間くらいいたことになる。けっこう気温が低く、寒かった。
一旦山小屋に戻って朝ごはんをいただき、もう一回寝袋に入って二度寝する。今日は隣の新高塚小屋まで1時間だけ歩くつもりなので、ゆっくりできる。足も肩も腰も痛くて悲鳴をあげているのだ。九州最高峰の宮之浦岳は、明日アタックすることにした。
ニッシーは縄文杉をじっくり見ているようで、なかなか帰って来ない。まあええけど。
今夜泊まる新高塚小屋のトイレはあふれそうになっている、と会う人会う人が教えてくれる。どんなになってるんやろう?足の踏み場くらいはあるやろうか?とか想像する。
11時ごろニッシーは戻ってきた。5時間近く縄文の前にいたことになる。確かにすごい杉やけど、そんなに何時間もじーっと見るほどかな?とも思う。
屋久島はパワースポットがたくさんある、とか言われているが、ヨッシーの感覚ではプラスでもマイナスでもないエネルギーを感じる。
でもプラスでもマイナスでもなかったら、それはエネルギーと言えるのか?心相科学の研究者でもある立場からすると、これは調和の状態ではないか、と思う。
関東や中部、関西の山や森を歩いていると、なんだか気分がザワザワすることが多い。でも、ここの森は純粋で、どこを歩いていてもそういうことを感じない。それは縄文杉の前でも同じであった。
調和している状態を、みなさんはパワースポットとして感じているのだろうか。更なる研究結果を待たれよ。
小屋でラーメンを作っていると、昨日白水峡で出会った藍ちゃんがやってきた。昨日は白水峡を歩き、今日はまた日帰りで縄文杉までやってきたらしい。トイレを借りに小屋まで来て、ヨッシーとニッシーに出会ったのだ。藍ちゃんとニッシーはライダーハウスとまりぎで同宿だったそうで、すでに顔見知りだった。
やっぱり出会ったわ。なんだかドッキーン!だった。赤い糸?かな?
ホントに赤い糸だったら、3回目も出会うあずなので、連絡先などは幾何ないでおこう。
「じゃあまたどこかで」。
といって別れた。
12時に高塚小屋を出る。新高塚小屋までは1時間の行程なので急ぐ必要なし。良い天気のなか、ゆっくりじっくり歩く。まだ足腰肩は痛いけど、昨日よりはマシである。
ニッシーは後発になった。彼も今日は新高塚までで、ヨッシーの日程と全く同じになった。
登山道で出会った猿たち。
新高塚小屋に1時到着。昨日の高塚は定員20人。ここは40人とあって、小屋が大きい。すぐに寝場所を確保する。
宮之浦岳から下りてきた若者からの情報で、20人の団体がいまこの小屋に向かってるらしい。ここは混みそうだから、と言って若者は高塚小屋に向かって行った。
噂のトイレがどうなっているか覗きにいく。足の踏み場はまだあった!満杯に近いがまだあふれてはおらん。まあ山のトイレなんてこんなもんや、と思えば上出来である。
(写真は無し)(笑)
小屋の中は日がささず寒いので、外の日だまりで暖まりながら焼酎水割りを楽しみながらその他の泊まり客を観察する。
7~8人のパーティがやってきた。ガイド2人が引率している。関西訛りの声の大きいおっちゃんがリーダー格の模様。団体が来るみたいだからテント張りましょう、とガイドが号令し、小屋外のデッキに設営が始まった。
見てると3張りはすぐに建ったが、一つがまだ建たない。どうやら本体を忘れてきた模様。どうすんねやろ?と見ていたら、なんだかんだ30分くらい工夫してありあわせのもので屋根だけはこしらえた。
さすがアメリカ帰りは違う!
とか、変な褒めかたでお互いを称賛しあっているのがおかしい。
ニッシーも遅れて到着。彼もかなり疲れている。荷物多そうやもんなあ。
デッキで晩御飯を食っていた山屋のおじさんが、目指しを焼いて一匹ヨッシーにくれた。
ウマソー!焼酎に合うわい。
おじさんいわく、うまい目指しを食うために山に登っとるようなもん!らしい。
気持ちはわかる。
ヨッシーの晩御飯は豪華!やごろうの里で買った、やごろう豚の炭焼き。これがご飯と合う合う。これで明日も元気に山歩きじゃ!
結局噂に聞いた20人の団体は現れなかった。ガイドさんと世間話の中でそれを言うと、
「いやー、僕らも小学生100人の団体が来るって聞いてたからデマと違いますか?」
だって。
でもその噂のおかげで皆さん警戒してテント泊にする人が続出し、結果山小屋はスペースに余裕があったくらいなので良かった良かった。
夜8時。外で宴会してる親父たちがうるさい。一回注意しに行ったが、かなり飲んでいるようで効果なし。もう一回きつめに注意しようかと思ったとき、やっと寝に入った。
山のルール守れんやつは来るな!
以上
走行 0キロ 出費 0円