隼人 定期券&雨宿りの一 [沖縄編]
2010年5月23日 日曜日 197日目
屋根の下で寝ていても、早起きしてしまうヨッシーである。6時起床。
朝から大雨になっている。こうゆうときは屋根の下で寝られるのがありがたい。ラジオではあちこちで大雨洪水警報が出ている。電車も止まっているようである。
昨日の残りごはんでおじやを作って朝ごはん。そしてすることがないので、二度寝する。
10時に起きて縁側のテーブルでブログ原稿書きする。佐多岬以降の分が書けて無い。いかんなあ。
古民家はいま無人なので、電気ガスは来ていない。水道のみ使えるので、部屋の中でキャンプしているような生活である。
昼飯自炊のあと、2時に雨が小降りになったので外出する。徒歩で20分ほど歩けば、スーパーとマクドナルドがある。
傘をさしてぶらぶら歩いていたら、歩道に白い定期入れが落ちている。拾ってまわりを見渡すと、前方に交番あり。すぐに届ける。
2人いた警官はどちらも若く、やや先輩が後輩に指導しながら書類作りをするので時間がかかる。ヨッシーは暇人だからいいけど、忙しい人がこの2人に当たったらイライラするだろな~。
交番からすぐにJR隼人駅がある。なんとなく寄り道すると、切符売場の前でかばんの中身を全部出して探しものをする女子高生がいた。
ヨッシー 「あんた定期入れ落としたかね?」
女の子 「あ!は、はい」
ヨッシー 「白いやつかね?」
女の子 「そうです!」
ヨッシー 「ほんじゃ今さっき交番に届けたから取りにいきなさい」
お礼を言ってあわてて交番に行こうとする女子高生。
ヨッシー 「あー!また携帯とタオルが置きっぱなしやんか」
考えたら拾ったのがJRの定期だったから、交番に届けるより駅に持っていったほうが良かったなあ。届けたあと交番の警官に、定期に名前が入ってるし学割定期だから落とし主探そうと思えば探せると思うけど警察はこのああとどうすんの?と聞いたら、落とした人が取りに来るまで預かるだけだと答えが返ってきた。なんじゃ~、そうなんか~と思っていた。
でも、駅に届けたら連絡先とかもそっちで解るし確実に手元に戻るだろうから、始めからそうしたら良かった。そしたら余計な時間を交番で使う必要も無かったし。
マックに入って、午前中に書いた日記原稿や写真などを送信する。私服の中学生や高校生が多いのは、今日は日曜日であったか。曜日感覚がない。
マックで7時ごろまで粘って古民家に戻り、自炊&ラジオ&寝る。
走行 0キロ 出費 260円 (マック、メール便)
大泊~でんしろうの森 [沖縄編]
2010年5月17日 月曜日 191日目
5時半起床。晴れ。大泊キャンプ場をあとにして、反時計まわりで大隅半島をまわる。佐多岬まで行ったからこんどは東海岸を北上するルートになるんだが、地図を見ると海岸寄りの道はかなり山有り谷有りカーブ有りの模様。あっさりあきらめ、半島中央を真っすぐ縦断する県道68号線を進む。
大泊から古里という集落まではほぼ海岸沿い。そこから山に入って行く。じわじわ登ったあと、県道564に交わる直前で急な下り坂になり、谷底に落とされたような景観に変わる。
左右に岩肌荒々しい崖が迫る。564はこの谷に沿って半島をほぼ横断しているようである。しかも風が強い。びゅんびゅん風が吹いて行く。もしかしたらここは風の谷?
空を見上げるがナウシカの凧は飛んでいない。飛んでたら追い掛けるのに。
そのまま564を左に進み、ほとんど西海岸側に近いところで県道74を右折、北に向かう。すごい遠回りしてまった。本意やないが、県道68の入口が見つからんかったのだ。
じたばた登ったり降りたりしているうちに、距離ははかどらん割に時間は経つ。昼になったが見つけたのは小さな商店で、パンぐらいしかないよ、と店のおばちゃんに言われた。
ソーセージパンとコーラで空腹をごまかす。
本土最南豚?ほんどさいなんトン!の幟発見。このあたりは確かに本土最南端に近いのであるが、そんなこと言ってたらなんでも最南~になるではないか!
本土最南温泉、とか本土最南牛、とか最南ガソリンスタンド、とか。いまはこのヨッシーでさえ、本土最南端ヨッシーではないか!
そういえば、佐多の町で立ち寄ったAコープには、本土最南端のAコープです、と書いてあった。まあ怒ってもしゃーない。
それからちょっと行くと、おう!風車じゃ!
やっぱりここは風の谷やったぜよ。黄色い花がキレイね。
その後も、どこまで登るんじゃ?ちゅうくらい坂道が続く。
しかし上れば必ず下がる。盛者必衰の理のごとし。県道68がバイパス道と別れるところあたりから、約10キロ先の田代という町までゆるゆるの下りが延々続いた。30分くらい、漕がないでも自転車が進む!これはかなり気持ちいい。
途中神社の鳥居に、狛犬ならぬ仁王の石像があるのを見つけた。
国道448と合流するところが田代。交差点の小さなスーパーで頼むと冷やす氷をもらえたので、ここで発泡酒とか仕入れておく。
時間は2時。どこまで行けるか?と思いながら448を東へ、内之浦方面に走る。さすがに国道だけあって、道は広く斜度もゆるいのでペダルを漕いで登って行ける。それでもお尻が痛くなると降りて自転車を押す。
やっと新田峠のトンネルに着き、それをくぐると下り坂。それも申し訳程度の下りで、また登りになる。
時間はそろそろ3時。こりゃあ今日は山の中で泊まらんといかんなあ、と思い始めたところで、カーブの先の山の陰に、あずまやのようなものが見えた。
でんしろうの森休憩所発見。水洗トイレと大きなあずまやがあり、これなら泊まれる。ありがたや。すぐに冷蔵庫から発泡酒プシュー。
水道の水は「飲めません」、と書いてあるが冷たくて気持ちいい。沢の水を引いているようである。頭と顔と首を洗うとさっぱりした。
携帯圏外。ラジオ入らず。これでは明日の天気もわからん。
トイレを借りに来た郵便屋さんに、これから先の道のことを詳しく教わった。
キャベツしか野菜が無いので、キャベツカレーを作って食べる。うまくない。やっぱりじゃがいもが入らんとカレーらしくならんなあ。
走行 48キロ 出費 1208円 (カレー粉、パン、コーラ、発泡酒)
鹿児島~垂水(たるみず) [沖縄編]
2010年5月9日 日曜日 183日目
海は穏やかだったようで、ほとんど揺れも無くぐっすり眠った。まあもともと船には強いほうだからどっちにしても爆睡やったとは思うが。
フェリー内食堂にて、ご飯(小)100円也を注文。厨房のおっちゃんはヨッシーを見て、なぜかご飯(小)を大盛にしてくれた。サンキュー。
昨夜のおでんの残りやから揚げなどをおかずに朝ごはんとする。無料サービスの日本茶がうまい。何回もお替わりする。
定時では8時半の予定が、30分早まって8時に鹿児島港に入港。たいがい遅れることのほうが多いのに。
快晴の鹿児島市内。しかも日曜の朝なので、車も人の姿も少なく、すがすがしい感じである。すぐに桜島に渡る、桜島フェリー乗り場まで、自転車でシャーと行く。およそ10分で到着。
そのまま車両乗り込み通路を通ってフェリーに乗り込む。「料金は桜島側でお支払いください」、と書いてある。
船のトップデッキに上がって、20分間の船旅を楽しむ。中学生くらいの女の子4人組が、港のほうに向かって声をそろえ、何か大声で叫んでいる。だれか見送りの人に?と思っていたら違った。
防波堤で釣りをしている知らないおじさんに、セーノ
「釣れますか~~~~!」
と、言っておるのだ。
なんだか子供っぽくて可愛い。
手当たり次第に呼びかけ、おじさんが手を振ってくれたりするとキャッキャ言って喜んでいる。
桜島に上陸。料金所で250円払う。自転車込みの料金である。安い。
昨年12月には、垂水(たるみず)の方から国道224を通ってフェリー乗り場まで、桜島を半周して走った。今日は残りの半周、島の北を廻る県道26号ルートで垂水まで行く。これで桜島のまわりを一周したことになる。
25年ほど前、ヨッシーはこのルートをバイク旅で一度走っている。おぼろげな印象では、南側半周の国道ルートに比べ、北側半周は道もせまくカーブも多かったように記憶していた。今回走ってみたら、ほとんどの区間がキレイで広い2車線道路になっている。25年もたてば当然変化はあるはずで、あたりまえっちゃあ当たり前なんだけどちょっとびっくりだった。
昭和溶岩地帯で一回休憩。展望所で桜島の噴火口を望む。来たことある人なら知ってると思うが、鹿児島市側からはいま現在の噴火口は見えない。その真反対のこちら側が、観光ベストポイントなのである。みなさんせっかく鹿児島まで来たなら、こちら側からの景色も楽しんでね。
埋没鳥居。大正の大噴火で埋もれてしまった。25年前来たときも見ているはずだけど、ほとんど記憶にない。忘れるということは幸せなことで、2回目なのに初めて見る気がする。
ヨッシーが日本を全部回ったあとでも、全部忘れていたらもう一回初回のつもりで自転車旅第2ラウンドを再開できるかもしれない。
順調に走り、道の駅たるみずに12時到着。日曜日だからすんごい人が多い。
2時に大きい噴火があった。道の駅休憩室のテレビニュースでは、噴火がもうすぐ500回に達すると伝えている。昨年も噴火回数が多かったが、それでも500回に達したのは12月だったという。今年はまだ5月なので、かなりハイペースになっておる。
今回この道の駅にまっすぐ来たのは、しばらく体を休めるため。なんせ加計呂麻島や奄美大島のアップダウンの多い道でかなり痛め付けられてしまったからね。疲れがたまっているのだ。
3時から5時まで、休憩室の畳の小上がりで昼寝させてもらう。
目が覚めてあわてて売店コーナーに急ぐ。ここは5時になると弁当類がいきなり半額になるのである。明日の朝の分も含めて、2個ゲット。
弁当を食ったりビールのんだりテレビ見たりしながら、閉館の8時までゆっくり過ごす。
閉まったあとはその玄関前にテントを立てさせてもらって眠る。これから何日かはこういうことの繰り返しになるだろう。
走行 33キロ 出費 1330円 (ご飯小、桜島フェリー、弁当、発泡酒)
あやまり浜 雨でヤドカリ の日 [沖縄編]
2010年5月7日 金曜日 181日目
予報通り雨になった。テントで引きこもり。昨夜炊いておいた米と野菜入りみそ汁で朝ごはん。だいたいこのメニューというか自炊サイクルが定着して来た。
二度寝。
昼は野菜入りインスタントラーメン。
2時。雨があがったようなので、すぐそばの奄美空港までおでかけ。サイクリングロードなるものが海岸線を通って空港まで続いている。
あいにくの曇り空なので景色がイマイチだけれど、晴れていれば海を見ながら走れて快適な道であるだろう。
空港でやっとウィルコムの携帯電波が入り、メール受信とブログ更新。
あやまる岬までの帰り道、売店を見つけてお買い物。昨夜で焼酎がなくなったので、珊瑚という名の黒糖焼酎を買ってみる。
いままで飲んでたのは、里の曙という、これも奄美大島ブランドである。
珍しく弁当を売っていた。しかも夕方だからか値引きしてある。500円→300円、400円→200円となっている。
200円のほうを選択。レジをしてもらったあと、おばちゃんが、500円のほうを指して、「こっちも300円だよ」、とヨッシーに勧める。
すかさず、「こっちも200円だったら買うけどな~」、と値切ったが、おばちゃんはうふふふ~と笑っただけで、交渉は終了。NOセールス!
テントに戻ったら4時だったが、もうなんか腹減ったので200円弁当を食べちゃった。
夕方頃からなぜかラジオが受信できるようになる。
7時、小腹が減ったのでみそ汁作って塚田さんにいただいた餅を入れて食う。
夜中にトイレに行くとき、テント前でやどかりと出会った。家を背負って移動する様は、まさにヨッシーの大先輩である。先輩をつっついたら足を引っ込ませてしまった。ゴメン!
走行 13キロ 出費 1140円 (弁当、缶詰、発泡酒、黒糖焼酎)
蒲生崎~あやまる岬 [沖縄編]
2010年5月6日 木曜日 180日目
夜半にパラパラと雨が降ったが、朝には概ね晴れの空になった。食べるものなし。コーヒーだけ飲んで出発。
屋仁(やに)まではほぼ下り。県道にもどって最北端を目指す。そうそう、蒲生崎は夕日はキレイだが最北端ではない。まださらに北に笠利崎がある。
西海岸の佐仁から東海岸の用(よう)に向かって峠越え。ほぼ押して越える。坂を下り切って海に出たところで左折して、笠利崎へ走る。分岐から7~8分で岬に到着。ここのトイレは水洗、しかし水は飲用不可と書いてあった。
なんだか浦島太郎伝説のモニュメントがある。ヨッシーも竜宮城にGO!
つぎは灯台を攻略する。階段を5分ほど登る。建物に、危険とか場所取り禁止とかあるのは去年の皆既日食のときの注意書きだろか。
笠利崎での用事はすべて済んだ。自転車で立ち去ろうとしていたら、犬の散歩にきていた男性に声をかけられる。家はこの先だからコーヒー飲んで行きなさい、とおっしゃった。
立派なログハウスでコーヒーをご馳走になる。ヨッシーのはインスタントなので、ちゃんと豆から煎れたやつは美味しい。おかしやお餅などもいただきながら、お話する。
お名前は塚田さん。東京から移住して来られた。このお家にはいろんな旅人が泊まりにきている。壁に写真や届いたハガキがズラーッと張られている。ヨッシーの自己紹介シートもその横に張ってもらう。
その中に、細密な絵があった。
ここに泊まりにきた芸術家の卵に、塚田さんがなにかやってみろ、と勧められて描いたものだそうで、彼の処女作に近いらしい。その人はいまはプロとして活躍し、描いたものが次から次に売れるから、個展に並べる作品がなかなか溜まらず困っているらしい。普通とは逆の意味で困っているとはうらやましい。近くに寄って細密さ加減を見る。
昼前になったので、そろそろ、とお家を出ると、笠利崎の方角から白髭の仙人みたいな人が手を振って自転車でやってきた。
この人は塩見さん。塚田さんの紹介で、最近用(よう)の集落で一番大きなお家を借りて神戸から移り住んできた。
塚田さんのお家前で記念撮影。
じゃあつぎはうちに行きましょう、と塩見さん。一緒に自転車で100mほど離れたお家に立ち寄る。
なるほどでかい家であるし金がかかっている。
広い!6畳6畳8畳と続きの広間の他に、8畳間が2つあるという。そしてこの床柱を見よ。
欄間を見よ。
ちょっと趣味悪い感じもないではないが、奄美の家としては天井も高くて開放感がある。
目の前には海が広がり、真正面に朝日が昇って来ると、塩見さんはうれしそうにおっしゃる。
デッキから左を見るとこんな感じ。
右はこんな感じ。
塩見さんのお家でもコーヒーをいただきながらお話する。ヨッシーの自己紹介シートを渡したら、出身校の関西学院でアメリカンフットボール部のところを見て、「わたしの同級生も関学のアメリカンやった。名前は山本くん」。
「えっ!山本さんてヤンチさんですか?」
「そうそう」
なんと共通のお知り合いがいた。すごい。遠く奄美でヤンチさんの同級生の塩見さんと出会うとはオソルベシ。
お昼の村内放送が聞こえたのでお邪魔する。
すぐにあやまる岬への分岐にかかる。向こうから来た車はまたしても塚田さんだ。
「あやまる岬であやまって来ます」
というと、あやまるとはこの辺の言葉で手鞠のことだよと教えてもらった。
あやまる岬で記念撮影。
この岬の下の公園が宿泊にはいいよ、と塚田さんに言われていたのでまずはもう一回県道にもどってお店を探す。かなり走って、民芸店にビール発見。もう今日はいいのだ。疲れているので浜辺でテントはってゆっくりするべし。
トイレ前の芝生でラーメン自炊してお昼ご飯。ビールもプシューする。
公園内を散策。
サイ○ル列車?
列車をみたらペダルがついとる。サイクル列車ね。わくわくトンネルもある。なかなか凝った作りである。
散策中に寄ってきた青い鳥。名前はあとでわかったが、ルリカケス。好奇心が強いので、人のすぐそばまで寄ってくる。
散歩からテントに戻ると、その前にパトカーが停まっていた。どう考えてもヨッシーに用事が有りそうに思う。
若いおまわりさんが車に一人乗っている。普通だとつまらんので、そーっとパトカーの前を通り過ぎ、テントの後ろから植木の横を通って一周し、再びパトカーの後ろに回って隠れる。
そーっとテントをみたら、車から降りたおまわりさんが無人のテントに向かって呼びかけておる。引っ掛かったあ~。
ほっとくと可哀相なので、ばあ~と出て行く。笠利の駐在で丸山くん。若いなあ26才くらいやろうか。ヨッシーの自転車を塚田さんの家の前で見かけたらしく、ヨッシーの名前と生年月日をチェックしにきたという。
一緒に記念撮影してよ、と言ってみたら、いまは厳しくて制服姿で写真に入れないんです、と言われる。なにがどう厳しいのかわからんが、若い丸山くんをあんまり困らせたら可哀相なので、ふ~ん、とだけ答えておく。
替わりに駐在さんの名刺のようなものを、記念にどうぞ、とくれた。
あれこれ旅のことや、運転免許の更新のこととか話す。ヨッシーは次の8月で更新になるのだが、旅先での更新が可能なのか聞いたら、わざわざ電話で免許課に聞いてくれた。そしたらやっぱり兵庫県に帰らないと更新できないそうである。
まさに縦割り行政。普通縦割りは、担当部署が跨がっていたりして不都合が起こるが、この場合は同じ警察組織内なのに、地域ごとの縄張り意識?でそういうことが起きているのか。全国どこでも更新できるようになる日が来るのだろうか。
夜はカレーを自炊。今夜はじゃがいもが入ったことで、ちゃんとしたカレーっぽくなった。うまし!
走行 28キロ 出費 300円 (発泡酒)
秋名~とうふ屋~蒲生崎 [沖縄編]
2010年5月5日 水曜日・こどもの日 179日目
風の無い穏やかな夜だった。天気は晴れ。あずまやで冷や飯にフリカケ、野菜入りみそ汁で朝ごはん。フリカケはのり玉味に限る。
子供の頃食卓に乗っていた3色フリカケは、いつもゴマ塩味だけ最後まで残っている。のり玉がまず無くなり、そのつぎはタラコ味。この順番はたぶん各家庭でも同じであったとヨッシーは思っているがどうやろうか?
8時出発。県道81号を北に走る。すぐに「かがんばなの夕日」、に出会う。
秋分秋分の日には、トンネルにすっぽり夕日が入るそうで、「竜に目が入る」、と表現する人もいる、と看板に書いてあった。
つぎは西郷さんの暮らした家に到着。
まだ時間が早かったので門が閉まっている。しかし有料だったから、開いていても外から見て失礼したであろう。裏手に回ってこっそり写真撮る。
すこし走ると西郷松。西郷さんが奄美に着いたとき、この松に船をつないだ。そんなものまで観光名所になるんか?150年後くらいに、「これはヨッシー翁がテントを張ったとき、ロープを結び付けた松でございます」、とか言われておるだろうか?言われておらんだろうな。
県道81号の終点、浦に到着。ここで国道58号に合流する。やっとウィルコムが繋がり、メール受信完了。ずっと平坦路だったので、まだ時間は10時過ぎである。今日の昼ご飯は、ハカセに教えてもらった島どうふ屋に行こうと思っている。浦からは58号線を逆行して名瀬に向かうことになってしまうが、まあシャーないやろ。
旅好き仲間のキーボーが住んでる家がその道沿いにあるらしい。特徴のある場所だったのですぐに発見!キーボーは今日まで大浜でキャンプの予定だからまだ帰宅していない。置き手紙をして近くのコンビニに行き、お昼の時間調整を兼ねてブログの原稿書き。
11時半。ええ時間なのでとうふ屋に出発。キーボー邸前を通りすがったら、ちょうど本人が駐車場で何かの作業中だった。しばし立ち話しする。その後島どうふ屋に走る。
思ったより遠かったのですこし後悔。
塩豚の煮物定食800円也。ここは何を注文しても、バイキングコーナーに置いてある湯豆腐と作り立ての豆腐、それから豆乳がいただき放題である。定食もそれなりのボリュームなので、あんまり欲張ると苦しくなるぞ、というハカセの注意も聞かず、始めからお代わりに精をだす。しかし案外豆腐は腹にたまらんから、最初から飛ばすくらいでちょうどいいぺーすじゃった。
女将さんも美人だし、また来たい。
ビッグⅡという大型ディスカウントショップを冷やかしに入る。最初に目に入ったのは、「母の日フェアー」、のPOP。あ!こんどの日曜やんか!もう一年たったのか。早いなあ。
ヨッシー地元の花屋さん、フィオレットフリーのまみに電話して、紫陽花の花を実家に届けてもらう手筈を整える。
次は、ハブ取り棒とハブ箱を見学。なんと!こんな単純な造りの棒が、4980円やと~!箱のほうも7800円とは高すぎやないか?こんなん自作できるし。
奄美ではハブを生け捕りして役場に持って行くと、4000円でひき取ってくれるという。そしたら4匹取らんと元とれんがな。奄美に住んでいるキーボーに、ハブとの闘いかたのコツを聞いたら、「闘わないほうがいいです」、と言われた。やっぱそうか~。
でもハブに追い詰められて、もう逃げ場がない!ヨッシーピンチ!という状態になったときはどうしたらいい?と重ねてキーボーに聞いたら、やっぱり「闘わないほうがいいです」、と諌められた。
改めて58号線を北上して、奄美大島最北端へ進む。アップダウンが少ないからびゃんびゃん走れるが、朝からかなりの距離をこなしているので疲れ気味。今日の宿泊予定地は、蒲生崎公園。地図の案内に、夕日がキレイ、とある。
笠利まで58号を走る。この国道の終点が、つぎは種子島に繋がっていくのだが、終点にはなんの案内板もなかった。左に道をとって、県道602号に進む。右に山、左に海を見る、時計周りルートである。
時間は4時をまわり、けっこうへとへとになってきた。案内看板を左に入り、県道から外れて岬への海岸ルートを進むが、これがかなり大変な登り下りである。ルール無視?っぽい急坂があって、押して歩いても登れないくらいのところもあった。
5時、やっとこさ蒲生崎の駐車場に到着できた。足は痛むがすこし先の展望台まで歩いてみる。人はおらず寂しい感じ。
雲がかかっていて夕日は期待できない模様。しばらく待っていたが、雲は晴れずあきらめて駐車場にもどる。
駐車場の隅にテントを張る。トイレは汲み取り、水道は雨水で飲めない。水はあとペットボトルに1リットル少々。これで明日まで持たさないといかん。しかしまずは黒糖焼酎の水割りにして楽しむ。昼間の豆腐の残りが今夜のご飯になりそうである。
寒いのでテントに入ってしまい、そのまま暗くなって寝る。ドコモの中継局が駐車場の隣にあるので、電波はがんがんに入る。ラジオは入らない。
走行 57キロ 出費 1036円 (とうふ屋、オレンジジュース、コーラ)
大浜~名瀬~秋名 [沖縄編]
2010年5月4日 火曜日・みどりの日 178日目
6時半、かろうじて起床。二日酔い風。飲み過ぎた風。ああ、同じことの繰り返し人生。
昨夜の豚汁革ジャン男の作った豚汁に、冷ご飯を入れておじやにして食う。
朝からみんな騒々しいと思ったら、海岸に海亀が産卵したらしい跡がついている。はじめはミステリーサークルばりの、誰かのいたずら?とかの意見もあったが、やっぱり本物っぽい。
海亀の産卵に詳しい人、これはほんまもんですか?
体が重いので、ゆるゆる撤収して、9時に準備調う。記念写真に集まってくれた皆様。
ああ、後ろ髪を引かれるくらい発ちがたい。しかもヨッシーにはまだ幸い、後ろ髪は豊富である。ぜひまた次回も参加したいとは思うものの、来年のいまごろはどこにいるかわからん。サラバ旅好きの仲間達よ。
ゲロゲロの坂道を押しながら登り、峠からまっすぐ名瀬を目指す。坂を下るとまだ名瀬ではないのに、急に都会になった感じになる。車が多い!
坂を下るまでは、車なんて10分に1台通るかどうかだったのに、いまは数珠繋ぎで下手したら渋滞しそうな感じである。
まだ9時半なので、まずはコンビニのイートインスペースでブログの更新作業をする。こういうときに買うのは、最近オレンジジュースが多い。なんだか朝のオレジューって、贅沢な感じしない?ヨッシーはもともとオレジューが好きなんだが、それも朝飲むと贅沢な感じがするのだ。アメリカの朝やで~って思う。
11時に奄美新聞に向かい、掲載紙を受け取る。取材してくれた油井記者は不在だった。つぎはFM局に突撃。地元のミニFM局で、旅の途中で会った人に出演できるかもよ、と言われて行ってみた。
プロフィールを渡し、担当者からの連絡を待つ形になる。
そのまま名瀬の街中をうろうろ走ってみる。
ある商店街に、あいあい広場なるもの発見。
無料休憩所のようだが、これが恐ろしく充実している。テーブルと椅子があり、テレビがかかっている。
冷たい麦茶は無料である。トイレも綺麗で無料である。さらに、パソコンが3台並んでいて、無料である。ブラボー!
お昼のおにぎり弁当410円也を食べさせてもらい、そのままパソコンを借りてブログ更新する。デジカメ画像もファイル送信できて、至れり尽くせりでないか。
そこになんとハカセが自転車で現れた。彼もたまたまここを見つけてはいったらヨッシーがいた、みたいな~。赤い糸は繋がっているのか?
2時半に作業終了。ハカセと別れ、ダイエーで買い物。その後いよいよ奄美大島の北部に向かう。
時計周りにこだわるヨッシーは、県道81で大熊(だいくま)方面に進む。地図をみて覚悟していたが、ここはかなりの峠越え。北部は比較的坂道が少なくて楽、と教えられていたがそうは問屋がおろさんわいな。
ほとんど手で押して登る。
中途にあった展望台で一枚。名瀬の町と、港が一望である。
峠越えに1時間半かかった。大浜で2泊して休んだつもりが、ぜんぜん体えらいやん。とほほ。
奄美カントリークラブから先は、待望の下り坂。有良まで一気に下る。その集落にはお店が無く、教えられて隣の芦花部まで走る。犬の散歩をしていたご夫婦と立ち話。奥さんはヨッシーが自転車を押しているのを大浜で車の中から見かけたという。
大熊(だいくま)を越えてきたというとびっくりしていたが、この先にはもうあんな坂道はないよ。と教えていただく。それを聞いたヨッシーが、「良かったあー」、と大袈裟目に喜んだら、奥さんがそれを聞いて大笑いされていた。お店の詳しい場所を聞いて先へ急ぐ。
教えられた酒屋は、午後5時にならないと開かないという。昼間は何をしておるのか?入口の戸を引くと閉まっている。トントンたたくと奥の部屋で寝転んでいたおじさんが起きてきた。
「鍵開けたと思ってた」、と苦笑いで迎えてくれた。ビール220円也。
店前でちょうどやってきたバスからおりたおばちゃんと話す。
「家族いなかったら一緒についていくのになあ~」、と残念がられる。それも楽しいかも。
先の秋名(あきな)の集落まであと10分だよ、とおばちゃんに聞いたのでもうちょっとがんばって走る。なんだかんだでけっこう走ったり登ったり下ったりして、もうしんどい。はやく座ったりビールのんだりご飯食べたりしたい。
漁港の公園にナイススポットをみつけ、あずまや下に宿泊。ご飯炊いて缶詰とみそ汁で晩御飯。
走行 57キロ 出費 966円 (缶詰、ジュース、さんまフライ)
船越海岸~湯湾岳~フォレ ストガンプ [沖縄編]
2010年5月1日 土曜日 175日目
6時起き。寒い。晴れ。
宇検までもどり、県道79で峠越えにかかる。昨夜地図を見て検討した結果、やっぱり奄美大島最高峰の湯湾岳に登っておくことにした。この峠越えでさえ、湯湾岳694mの半分くらいの標高まで上がるのである。あとちょっと足を延ばせばいいだけジャン!的なお気楽モードで決定した。
坂道は急で、ほとんど流星号を押して歩いている。
2時間後、やっと湯湾岳まで上がれる林道との分岐まで来た。ここまでの登りはなかなか手ごわかった。あと残りは、距離にしたらいままで走った(歩いた)分よりちょっと長いくらい。
林道の急坂でまた歩きの時間が増える。たいがい暑い。水の消費が増える。今日は油井岳の反省で、万一展望台に水が無くても泊まれるようにと余分の水もちゃんと積んで来ている。でも暑いので水を飲んでしまう。
12時になったので、道端に止まって地べたでラーメン自炊。車なんか一台も来ない。
ここまでで4時間登ってる。体力が限界近くになってきている感じ。携帯のバッテリーメーターで言うと、あと一目盛りしかない状態である。
1時間休んで再出発。さっそく下りが始まる。?下り?なんで?一回下がるんか!やられたー。いままでの苦労が泡の水になっていく~。
そしてまた登る。湯湾岳おそるべし。ユワンダケオソルベシ。ユワンダケや・・・・・。
中学のときの音楽の先生、ミツクニが授業中にすんごい怒ったことがあった。生活指導のミツクニは、やんちゃが多かった我が学年の素行に手を焼いていた。
「オレはおまえらが学校外でどんなことしとるか知っとるんや!知っとるけどユワンダケなんや!」
そんな思い出で頭の中の走馬灯をぐるぐる回しながら、ひたすら自転車を押す。坂道が終わったと思ったら、こんどは200mくらい下り坂が続き、泡の水アゲイン。
登りながら、あのカーブの先が頂上やったらなあ~と何度も思う。クロウサギのかな?黒い小さな糞を路上で発見。奄美のクロウサギ。アマミノクロウサギ。イナバノシロウサギとは親戚だろうか?
2時、頂上直下の駐車場到着。ここからは徒歩で神社まで上がり、さらに山道を行くと頂上三角点があるらしい。たまたま駐車場にいた、ヤドリ浜の近所でシーカヤックツアーとかやってる人に教えてもらった。
登り口。
まずは木道から。
神社まで20分くらい。
そこから山道。
10分後、三角点到着。
奄美岳と書いてあるのは、湯湾岳の別名らしい。この場所は木が繁っていて、眺望はまったくなし。
神社の境内までもどって、展望櫓に上がってみる。
え~、なんかぐらぐらギシギシするんですけど~。よく見たら、丸木を針金で縛って作ってある。建築足場丸太とおんなじやんか。寄贈長浜建設、とある。こんど寄贈するときは、もうちょっとグレードアップしてぐらぐらせんようにしてほしい。
しかしながら眺めはヨシ!またしてもパノラマ写真風に撮ってみた。
どやっ!
もうかなり消耗してる。下山の足もふらふらする。駐車場にはトイレも水もなく、持ってきた水もかなり使ってしまったので、ここには泊まれないなあ。
地図に載っているフォレストポリスというキャンプ場までとりあえず山を下りることにする。あとはぴゅーっと下るだけかと思ったら、やっぱりまた登るんかい!
それでも比較的楽に到着。歩道の段差を乗り越えるとき、命の次に大事な缶ビールが落ちてしまった。気づかずに行き、あわててもどって拾う。
運動公園みたいになってるサッカーグラウンドの隅っこにテントを張って、トイレ横のあずまやでカレー作って腹を満たす。自販機でコーラを買って黒糖焼酎を割って奄美最高峰制覇を祝う。
走行 33キロ 出費 568円 (ニンジン、発泡酒、コーラ)