垂水~神川 目指せ佐多岬! [九州編その2]
2010年5月14日 金曜日 188日目
7時起床。晴天。シゲはまだ眠。
道の駅玄関前に自転車旅男発見。彼は昨日垂水からシゲと車で帰ってくる途中に見かけた茶髪くんだ。
話しかけていろいろ情報交換する。彼の持っていた太陽電池に注目。ヨッシーのより高性能で軽くて薄そう。新宿に会社のある輸入メーカーだそうで、エネループ(サンヨーの充電式乾電池)が一度に4本充電できる。値段は7500円程度だそうで、今のヨッシーの半自作ソーラーが壊れたら考えよう。まさに技術は日進月歩で、すぐにより性能のいいのが現れる。
彼もツイッターをやっているそうなので、名前を交換する。
自転車男と話してる間、横にいて会話に加わっていたのは誰?と思っていたら、その秋葉系男子も旅人だった。もうすぐやってくるバスに乗るらしい。
軽く1時間くらいしゃべっていたのに、テントにもどるとシゲはまだ寝ていた。9時に出発すると言っていたので無理矢理起こし、ヨッシーがきのう買っておいた半額焼豚弁当を食わせる。
9時になり、人吉に帰って行くシゲと記念の一枚。
さて、ヨッシーも旅立つ。長いこと道の駅たるみずで休ませてもらったおかげで、筋肉痛も和らぎ元気を取り戻した。これから佐多岬を目指して走るのだ。
いつもの道で垂水市内まで行き、そのまま通り越して国道220を南下する。
海岸沿いの国道は走りやすい。ぐわんぐわん進んで、鹿屋に向かう。ここには特攻隊の発信基地があったことで有名。史料館にはぜひ訪れたいと思っていた。
鹿屋は海岸沿いではなく、丘の上の台地にあるので、220は急に進路を変え、山のほうに登って行く。
1時に慰霊碑に到着。
お参りをしてから、史料館を探す。
場所がわからず、現在の自衛隊基地の横を通ったら、ヘリの離発着訓練をやっていた。カッコイイ!
史料館はヨッシーの思ったとは逆のほうにあった。
順路の2階から順番に見て行く。昔懐かしい、ヨッシーも競ってプラモデルで作った、赤城とか大和とかの戦艦模型が並んでいる。カッコイイ!
自衛隊内の史料館だからか、東郷平八郎やその他軍属の勇士たちの経歴や身の回りのものなどが展示されている。
特攻の展示はそのあとで、遺影がずらっと飾られていた。いくつか家族にあてた遺言や手紙、歌などが飾られていたが、昔の人の字と書き方なので読むのが難しい。
ゼロ戦も展示してある。
その当時撃墜王と言われた人の手記を読んだことがある。空中戦で丁々発止とやりあって撃墜したのかなあ?と思っていたが、実際はそうではなかった。いかに早く相手の機影を見つけるかが勝負の分かれ目であるそうだ。
早く見つければこっそり近寄っていきなり銃弾を浴びせ、空中戦になるまえに勝負を決めることができるというのだ。今と違ってレーダーなど無い時代だから、自分の目が命の綱である。
それで撃墜した敵機の数は、たしか10数機か20機程度だったように思う。
1階の展示ルームに下りると、現在の自衛隊コーナーになり、救難ヘリコプターの実物が置いてあった。ヘリコプターの免許を取りたかったヨッシーは、早速乗り込んでパチリ。
機体を洗うときの注意書きが機体に直接書いてあって面白かった。
史料館の感想は、ふーんって感じだった。
すぐそばのマクドに入ってブログ更新の作業に入る。沖縄以来久々のマックであるが、ネットの速度がイマイチではかどらない。タイムリミットぎりぎりの4時半まで粘る。今日はこれからまだ先まで走らんといかんからね。
ここから国道は269号線になる。思ったとおり海に向かうルートは下り一方で、予定していた神川キャンプ場まで40分くらいで走れた。
ここはシーズン以外は無料。目の前にローソンはあるし、物産館もあって買い物には困らない。海岸に面していて、夏なんかは賑わいそうだ。あずまやにテントが一つ張ってある。誰かな?と思ったら、朝会った秋葉系バス男だった。シオさんからもらったタンカンをおすそ分けしてペイフォワード。
錦江湾に沈む夕日がキレイ。
正確には錦江湾ではなくて、向かいの薩摩半島に沈んでるんだけど、昭文社のツーリングマップルには、「錦江湾に沈む・・・」と書いてある。ま、いっか。
じつは今日から新しい備品が増えました。荷物が多いのにまた増えました。それは、ソーダくんにエビをプレゼント戴いたときの発砲スチロールの箱。これをしばらく冷蔵庫として携帯するつもり。
今日はスーパーで午前中に買ったビールが、夕方でも冷え冷えで飲めたのに感動!
ビバ!
いや、ビバは最近使いすぎなので、
ワンダホー!冷蔵庫!
カレー作って満足のうちに就寝。
補足
たるみずで休んだけどやっぱ足は筋肉痛。しおしおのパー。
走行 61キロ 出費 461円 (マック、アイス、発泡酒)
道の駅たるみず 視察2 with シゲ@ランドアース [九州編その2]
2010年5月13日 木曜日 187日目
いつも通り、道の駅休憩室玄関前にて6時には目覚めているが、シゲが種子島から帰ってこないと動けない。午前中はブログの更新などに精をだす。
観光案内の髪の長い女の子は、水木と連休を取ったようで出勤して来ない。
じつは昨日、村の?青年二人が、あの娘にどうやって声かける?とか、あの娘明日は水曜で休みだから・・・とか言っているのを駐車場で耳ダンボにしておっちゃん聞いていた。
どうやらマドンナであるようだ。
テレビをボーッと見ていたら、12時過ぎとなり、シゲ到着。案外来るのが早かった。
ヨッシーの愛車・赤い流星は道の駅にデポし、シゲの愛車・ディフェンダーに同乗して市内に向かう。
2人とも昼飯がまだだったので、九州地区ではメジャーなファミレス、ジョイフルに入店。
平日ランチはナント!398円である。しかもご飯大盛り無料!ワンダホー!
二人とも早飯なので、10分で食い終わり退店。すぐに協議会に向かう。
ソーダくんとシゲの顔合わせが終わる。はっきりいってヨッシーの役目はここまで。あとは何がどうなるのか見守るだけである。
まずは猿ヶ城渓谷を下見。
思ったとおり、沢登りよりキャニオニング(沢下り)向きの川である。ソーダくんは地元の山岳会のアドバイスを受けていたのだが、端から川を下りながら遊ぶという発想がなかったらしく、意外なところから商品化の突破口が見えてきたようだ。
諸般これからつめないといけないが、それはソーダくんの仕事であり、シゲがどれだけサポートするかについてはこれからの話し合いによるだろう。
帰り道、やっぱり八木酒蔵寄るでしょー、ということになり、見学。
昨日も来た試飲コーナーで、一通り楽しむヨッシー。その横で、ツアー化の具体的な詰めの話しをするソーダ&シゲ。
そんなこと関係なく、試飲しつづけるヨッシー。ふふんふん!あー美味い。
シゲは運転なので飲めないが、香りをかいだらやっぱり千代吉が気に入ったみたいで、2本お買い求めになられた。やっぱ社長は豪気だね~。
昨日のエビの話しをしたら、シゲも食いたい!ということになり、ソーダくんの案内で港のとんとん館に寄る。
昨日ヨッシーが6~700gをペロリだったことを考え、1kg購入。その間にソーダくんは、昨日休みで買えなかったエビのつきあげ(さつまあげ)を買ってきて、シゲとヨッシーに差し入れてくれた。アリガトー!
ディフェンダーで道の駅に帰り、駐車場の奥の方で宴会準備。そこに飛び入り参加のおじさんあらわる。
霧島市から来た塩満さん。ここでは便宜上シオさんと呼ぶ。
シオさんは早期退職して悠々と暮らしている人で、もとはテレビ局のカメラマンだったという。
シゲとヨッシーとの出会いがよっぽど嬉しかったのか、「最高のメンバーだなあ」、を繰り返していた。いやいや、われら二人にしても、シオさんの飛び入りは大変楽しかったのでござる。
エビの塩茹でサイコー!エビのつきあげサイコー!千代吉サイコー、垂水最高!の一夜だった。
シオさんの質問で、座右の銘はなんですか?と聞かれた。そこでシゲが答えたのは、
ペイフォワード。ギブ&テイクはではなく、与えるだけ、という意味。みんな自分になにか利益があることを期待して、人になにかしてあげる。それも悪くはないが、シゲの言ってるのは、昔だれかに親切にされたお返しを、今だれかにしてあげよう、ということである。そのだれかも、これから未来に次のだれかにしてあげればいいんでないかい?という意味である。
ヨッシーも、大昔にニュージーランドをヒッチハイクで回ったとき、乗せてくれたドライバーに同じようなことを言われた。
お礼はいらないから、こんどは君がだれかを乗せてあげなさい。
さてシゲはヤフオクで落札した、ルーフトップテントがお気に入りで、宴会前にちゃんと寝る準備万端整えておった。
そしてヨッシーも、今夜はこの寝心地最高のテントで、シゲと眠ることができた。とは言っても二人の間に肉体関係は無い。
走行 0キロ 出費 705円 (半額弁当)
道の駅たるみず 猿ヶ城渓谷視察1 [九州編その2]
2010年5月12日 水曜日 186日目
昨日の約束では、道の駅まで迎えに来てもらう予定であったが、ヨッシーは朝から暇なので垂水市内まで自力で移動することにする。
それを朝思い付いたので、ソーダくんには連絡が出来ていないのだが、思い立ったらすぐ行動しないと気が済まない843のヨッシーだから見切り発車。
国道220で桜島口まですすみ、左折して市内方面に走る。朝少し噴火があったので、空気中にちらほらある火山灰が、たまに目や口に入ってくる。
8時10分に市役所前に到着。協議会事務所に電話して、ソーダくんが出勤したらコールバックしてもらうようにお願いした。
うまく連絡取れて市役所別館の協議会事務所に自転車を置かせてもらい、車に乗り換えて視察開始!
ソーダくんの仕事は、垂水市の観光を活性化し、新たな雇用を作り出すこと。具体的にはこの春にオープンした、新しい猿ヶ城キャンプ場の利用者を増やすため、猿ヶ城渓谷を使った沢登りイベントを実施する。
いままでやったことの無いジャンルの仕事だったため行き詰まっていたそうである。たまたまツイッターでつながったヨッシーにでもすがりつきたい!くらいの困りようだったことでもそれが判る。とにかく猿ヶ城渓谷が、沢登りとして魅力のある場所なのかどうかだけでも見てほしい、というのが今回のヨッシーの役割なのである。
周辺の観光や歴史案内などを車中で聞きながら移動。
まずは通り道にある八木酒蔵に立ち寄る。有名な伊佐美から独立した杜氏が、芋焼酎にこだわって新しく始めたのだが、すでに伊佐美を越えた、とまで言われているそうだ。
通常酒蔵は見学はさせない所が多い。それは仕込みのときなどに雑菌が入ったりするのを嫌うからだが、ここはいつでも誰でも見学自由なのだ。開かれているなあ。
瓶の日にちと量は、税務署が課税するために量って書いて行ったものだそうだ。焼酎の課税率は結構高く、一滴分でも多く税金とってやるぞ~、みたいなのが丸見えで興ざめである。
いま売り出しているのはこれらの銘柄。全部一通り試飲したが、それぞれにうまかった。ヨッシーが気に入ったのは、千代吉(ちよきち)。フルーティで飲み易く、芋という感じがほとんどしない。
ややほろ酔いで、猿ヶ城キャンプ場到着。まずは5月にオープンしたばかりのコテージを見せていただく。
素晴らし過ぎる。古民家タイプは囲炉裏がある。お風呂はゴエモン風呂。洗濯機も備えていて、長期滞在にも対応しているそうである。
さて本命の渓谷を見に参る。遊歩道が整備されているので、気軽に川沿いを散策できる。
まずは吊橋を渡って7~8分歩くと、こんな大きな渕がある。水は透明で青く、泳いだり飛び込んだり1日中楽しめそうなスポットだ。
上流はこんな感じ。
途中支流を渡河する。
ちょっと怖い橋を渡って、
三姉妹の滝。
そして、観光ポスターにもなっている、はじらいの滝。なんではじらいか?というと、この滝を見せに人を連れて来たのに、そのときの滝の水量がちょっとしか無くて、「はずかしい」、からきているという。まあ名前なんてそんなもんだわ。
ヨッシーもカヌーの川下りで遊んでいた頃、長良川のある瀬の名前を、「白木みのるの瀬」、と呼んでいた。なんでか、というと当時我々が瀬にチャレンジしようとしていたとき、車で伴走していた仲間に向かって、「ここはな!あぶないんじゃ!たいへんなことになるぞ!」、とか言ってきた近所のおっちゃんが白木みのるに似ていたから、という理由だ。もう今となっては、まず白木みのるが判らない世代が多くなってきたてなもんや三度笠。
はじらいの上流側にある、白磁の床。みごとに真っ白な一枚岩である。遊歩道はここまで。徒歩で約20分くらいである。
駐車場に戻る。まだ時間があるので、こんどは桜島の湯の平展望台に連れていってくれた。その途中にある桜岳(おうがく)陶芸さんに寄ってみた。
火山灰と鉄分の多い温泉を粘土と釉薬につかっているそうで、焼き物の表面がうっすらと銀色に光っているのが特長。
社長さんは美人で元気だ。少し話している間だけでも、人をどんどん元気にしてくれる。
ななななんと!お土産に、と湯のみをプレゼントしてくださった。
う~ん、これで焼酎が旨く呑めるぞ。
湯の平展望台。
車ならあっという間に上がれるが、自転車ではこうはいかない。桜島のごつごつした表面が間近に見ることが出来る。
それから長渕剛のモニュメント像。
オールナイトコンサートを行ったときの記念モニュメント。
碑には、今後の音楽活動でも多くのアーティストが続いてほしい・・・・、と書いてあるが、剛の跡をとってライブするツワモノはなかなか現れんようで現在まで、誰も何も開催されていない。剛も、「あとに続け」、なんて言わんでもいいのに・・・。
さて、おまっとさん。今日のお昼はソーダくんのおごりである。ささやかながらのお礼、ということで、漁協の2階にある桜勘食堂(おうかんしょくどう)へやってきた。
工場?倉庫?みたいな建物の2階に外階段で上がると、社員食堂風のスペースがあってここが食堂。
ソーダくんのお勧めで、カンパチの漬け丼700円をいただく。垂水漁港はカンパチの養殖が盛んで、それを食材として提供してる。
これがメニューの写真。
そしてこれが、本物。
美味そうではないか。
実食!
おー、脂に甘みがあってうまし!ここでしか食べられん味なので、みなさんも垂水へどうぞお越しを。
それからエビを買いに行く。錦江湾はいきなり水深が深くなる、いわゆるドン深なので、なんと深海にすむエビが目の前で捕れる。それを漁港で売っているのだが、ソーダくんの顔で、おねいちゃん500g500円のところ、少し多めに入れてくれた。しかも発砲スチロール付きである。
エビの名前は、えーっと、カタカナがいっぱい並んだナントカエビ。忘れた。しかし水揚げは垂水近郊で消費する分しか揚がっていないそうだから、結局皆さんが欲しくても垂水に来るしかない。
それから玉子もいただいた。それは、黄身がエビの風味がする玉子。
出荷するとき捨てられるエビの頭を、ある養鶏業者さんが引き取ってニワトリの餌にしたんだそうだ。そしたらナント、黄身にエビの風味が付いた玉子が産まれるようになったとか。
さんざんご馳走になって、お土産もたくさんいただいてしまった。市役所でソーダくんと別れ、コインランドリーにまっしぐら。たまった洗濯物を一気に片付けて、道の駅に戻る。
おー、楽しみなエビを塩茹でする。
これがバカうま!始めは一人にしては量が多いかな?と思っていたが、700g?くらいあったエビは黙々と食べるヨッシーの前から、30分で無くなった!
それから例の玉子を生飲み!
やっぱり黄身はエビ風味だー!すごいぞ垂水!すごいぞー!ちなみに玉子も垂水に来ないと味わえません。
シルエットになった桜島がウツクシー!
そこにランドアースのシゲから電話。よーしよーし。昨日実はシゲから電話があって、種子島シーカヤックの仕事のあと、時間があったら垂水に寄るわ、と言っていたのである。さっそく沢登りの件を伝え、ソーダくんとのアポをこしらえた。
ヨッシーはアウトドアの仕事をしていたが、いまは引退して長い。地球倶楽部という会社名も、業界の中で忘れられて行っているし、ここは現役のアウトフィッター、人吉に、いや、九州にこのひとありのシゲが出てこないと話しにならん。
忙しく走り回ってる社長、シゲが、なんの縁か垂水にやってくる。これは人と人を繋ぐのが生まれもってのヨッシーにしたら、あとのことがどうなろうと、とりあえず繋がんと話しにならんではないか。
エビと焼酎と桜島と、明日の御対面の期待に胸膨らまかすヨッシーは、このあと9時にはテントに入ってお休みになられました。
走行 0キロ 出費 1381円 (弁当、コーラ、アイス、発泡酒、コインランドリー、缶コーヒー)