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栗生~西部林道~矢筈 [沖縄編]

2010年6月8日 火曜日 213日目 屋久島の西海岸には、世界遺産にもなっている西部林道がある。高低差もあるし道も狭いため、自転車乗りには気合いがいる区間である。栗生から永田まで24キロほどの間に集落などは一切ない。だから昨日栗生で泊まったのは、走っている間に日が暮れてしまうのを避けるためでもあった。 早く目が覚めたので、出発も7時と早くなった。ガリバー旅行村をすぎて左折し、県道に入る。すぐに大川湧水に出会う。もちろん空のペットボトルにを湧水で満たし、林道制覇に備える。 DSCF4069.jpg DSCF4070.jpg 先日シゲとドライブで立ち寄った大川(おおこ)の滝にも行ってみる。 DSCF4071.jpg DSCF4072.jpg 朝一でだれもいない滝を、一人で訪れるのはちょっと怖かった。 カヌーやボートで激流下りを楽しんだことのある人ならわかると思うが、そういう人は川を見るとき、自分がここを下るならどうゆうコース取りをするかなあ、とか考えながらの目線になっている。 それは滝を見るときも例外ではない。イメージ力が強ければ、自分が滝落ちをやっているシーンが頭の中に浮かんで、武者震いしたりするんである。 だから朝一の無人の滝を一人で見るというのは、そういう意味でもチョト怖いんである。 シゲと車で走ったときにも鹿と猿がワンサカ見られたが、今日もたくさん出会いそうである。 DSCF4073.jpg DSCF4074.jpg ほら!第一屋久シカ発見! DSCF4075.jpg 宮之浦港観光案内所のセツ子さんから見せてもらった、西部林道の高低差グラフ(お知り合いにもらった手づくり)によると、栗生からほぼ一気に海抜290mまでの登りが続く。 乗ったり歩いたりしながら1時間くらいで峠を越える。そして2車線の道から急に狭い道になり、西部林道が始まる。 DSCF4077.jpg DSCF4078.jpg 森のなかを走るので、気温が下がり走りやすい。休憩もあまりせず、ひたすら走った。 DSCF4079.jpg 林道の終点直前にある屋久島灯台に寄り道。 DSCF4080.jpg 白くて大きな、立派な灯台である。看板に書いてあるように、外国航路につながる重要な位置にある。それだけあって、沖縄などを含めて、いままで見てきたなかでも一番威風堂々としておる。灯台ハンターのヨッシーとしても、手ごたえアリ、の屋久島灯台であった。 DSCF4081.jpg DSCF4082.jpg DSCF4083.jpg DSCF4084.jpg DSCF4085.jpg 西部林道まで戻る道は急傾斜で、ほぼ歩いて押し上げねばならんかった。キツイところでは全力で押してもちょっとずつしか上がらず、往路で一気に灯台まで下ってしまったことを少し悔いた。 林道に合流すると同時に雨がポツポツ降ってきた。あとは永田まで下るだけだから、それまでもってくれという願いも届かず、すぐに本降りになってしまう。 こりゃかなわん、と思ったころ永田の集落に着き、目に入ったバス停の小屋に雨宿りで逃げ込む。時間は10時半。出発から3時間半で西部林道制覇。 雨宿りしてたら近所のおばあがやってきてお話しする。海亀の産卵場所として有名な永田の浜のことをいろいろ聞けた。 おばあが子供のころの話し。 小学校への登校路に浜があり、ちょうど浜に上がってきた海亀の背中に馬乗りになり、そのまま亀は穴掘って産卵を始め、埋めてまた海に戻っていくまでずっと亀の上から観察していて遅刻したことがあるそうである。 いまは偉い学者が亀の産卵の妨げにならないように、光や音に気を使うべきであるとか言っておるが、おばあはそうは思わん、と言っておった。 「人間だってお産が始まったら、産むまでやめんじゃろ。人が見てるから明日にしようとかにはならんもの」 そりゃそうやろうなあ・・・。まだ子供を産んだことのないヨッシーにはわからんが・・・。 目の前にあるとうふ屋さんは有名で、すぐに売り切れてしまうから隣に住んどっても滅多に口にできんのじゃ、と教えてもらった。 すぐに行ってご主人に聞いたら、運よく一丁わけてもらえた。120円也。 DSCF4087.jpg DSCF4086.jpg バス停ですぐに食う。おばあも、「やっぱり予約の分やったから返してとかいわれんうちにはよう食べてしまいんさい」、と急かせる。 大豆の味が濃くて美味しい。半分食べて、残りは夜に残しておく。エコ冷庫蔵に保管。 柴とうふ店のおかみさんもバス停で雑談に合流。おかみさんも関西の出身で、阪神大震災のときのことなど話す。永田の集落出身の神戸大学生が、地震の犠牲になったと教えてくれた。ちょうど成人式のために屋久島に帰郷していたのだが、もう一泊して帰りなさい、と言われたのに神戸の下宿にもどり、亡くなったという。 おかみさんに、沖縄や奄美大島でも野宿でやってきたと言うと、ハブは恐くなかったのか?と聞かれた。実際ヨッシーは一度もハブに出会わなかったのだが、もしかしたら夜テントのまわりをハブがグルグルまわっていたかもしれん、と言ったらおばあもおかみさんも、途中から話しに加わった道の駅観光のバスガイドのお姉様も笑った。 DSCF4088.jpg おばあがすかさず、 「じゃ、今夜浜で寝たら亀がテントのまわりグルグルまわるかもよ」、と返した。ザブトン3枚あげてください。 とうふ半丁とコーラでなんとなく腹が満ちた。雨がやみかけたので再出発。でもすぐにまた降り出したのでNPOの小屋で雨宿り。 いま、永田の浜で海亀の産卵を見るためには、現地のNPOがやっている観察会に700円払って参加しなければならない。 DSCF4089.jpg 英語の説明書きの中にその一節を発見した。でも日本語では、観察会が有料だとは書かれていなかった。 DSCF4091.jpg DSCF4092.jpg 栗生で教えられたように、今日は永田から北寄り宮之浦あたりまでの島半分が雨なんだろう。じゃあ止まっていてもしかたない。先に進む。 DSCF4093.jpg 島唯一?のトンネルを抜けると、バスガイドおねいさんが教えてくれたように、あとは一湊(いっそう)まで下りになる。 DSCF4098.jpg DSCF4094.jpg DSCF4095.jpg DSCF4096.jpg DSCF4097.jpg 大浦の湯に入る。300円也。雨で冷えた体を温めて、温泉の休憩所でテレビをみて過ごす。ここはお茶やお菓子がサービスで置いてあり、最高の雨宿りポイントである。 しかし雨はますます強くなるばかり。台風のときのような降り方である。時間は3時。いつまでもここにいるわけにもいかぬ。小降りになった瞬間に温泉を出発。一湊まで一気に下る。 また雨が降りはじめ、びしょ濡れ。今夜の宿泊として、シゲと見回ったときに寄った、矢筈キャンプ場に行ってみる。 一湊海水浴場から左折して、岬のキャンプ場まで場所探し。いくつかあずまやなどがあったが、どうやらこのキャンプ場は営業していないようで、草も伸び放題看板類も壊れたままだった。 DSCF4099.jpg DSCF4100.jpg 一番奥の管理棟前に大きなひさしが出ている。その下の濡れていないところにテントを張って寝場所確保。濡れたものを着替えてテントに入るとやっと落ち着いた。 明るいうちに寝場所が確保できてよかった。しかし雨はまだまだ降る。駐車場にたたきつけるようにバチャバチャ音をたてている。う~ん、屋久島っぽくていい。 小さい音でしか入らないラジオを、イヤホンで聞きながら芋焼酎であったまる。 DSCF4101.jpg 走行 47キロ 出費 1800円 (ソーセージ、コーラ、とうふ、発泡酒、芋焼酎、大浦の湯)
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